心疾患患者ににおける、葉酸・抗酸化ビタミン摂取による
          ホモシステイン濃度とLDL酸化抑制への影響
                                           Bunout Dら, Nutrition 2000;16:107-110                       
この研究では、冠心臓疾患のある高ホモシステイン血症患者における、葉酸、ビタミンB6、B12による血症ホモシステイン濃度低下のみでなく、ビタミンEによるLDL酸化抑制の効果も観察された。この研究報告は15日間のビタミン剤投与により、血漿中ホモシステインが27.6%(p<0.001)、試験管実験でLDL酸化が38.5%(p<0.001)と有意に減少した。血漿ホモシステイン濃度低下とLDL酸化抑制が非致死的・致死的心筋梗塞や卒中を減少させるか否かは今後の研究が望まれる。
 
 
 
目的
ホモシステインは心疾患の重要な危険因子である。血清中ホモシステイン濃度は特に葉酸の栄養状態に依存している。さらに、内膜におけるLDL(低密度リポタンパク質)の酸化は、脂溶性抗酸化ビタミンにより抑制できる酸化ダメージを引き起こす。本研究では冠動脈疾患患者において、葉酸と抗酸化ビタミン摂取によるホモシステイン濃度とLDL酸化抑制(試験管実験)への影響を調査した。

  
試験方法

対象: 冠動脈疾患患者 23人 (血管造影により確認) 

投与:マルチビタミン剤 1日1カプセル2回摂取を15日間 

マルチビタミン剤含有成分: 葉酸0.65mg、ビタミンE(α-トコフェロール)150mg、β-カロテン12.5mg
                                       ビタミンC(アスコルビン酸)150mg、ビタミンB12 0.4μg 
 
 
結果
測定項目
摂取前
摂取後
P
血清中葉酸 (ng/mL)
5.0±1.5
10.8±3.8
 P<0.001
血清中ビタミンB12(pg/mL)
317.4±130.4
334.5±123.8
 P<0.05
血清中α-トコフェロール (mg/L)
8.2±5.1
13.7±7.9
 P<0.001
血清中ホモシステイン (mumol/L)
8.7±4.3
6.3±2.2
 P<0.001
LDLの酸化 
 (nmol マロンアルデヒド/mg たんぱく質)
2.6±1.1
1.6±1.1
 P<0.001

  ・患者と健常者を比較すると、ビタミンB12、α-トコフェロール、ホモシステイン濃度に差はないが、葉酸濃度は患者の方が低かった。 
  ・血清脂質濃度と体重の変化は観察されなかった。 

  
結論
冠動脈患者において、短期間の葉酸と抗酸化ビタミン摂取により、血清ホモシステイン濃度とLDL酸化を減少させることができる。 
 

 

 

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