サプリメントが健康に及ぼす影響              

 

CRN News Release

WASHINGTON,D.C., June 24, 2002

CRN(Council for Responsible Nutrition)はマルチビタミンやその他のサプリメントの継続摂取は、健康増進や疾病予防に効果があることを発表した。 この報告では、マルチビタミン(ミネラルも含む)や単味栄養素サプリメント(カルシウムや葉酸など)の摂取は、衰弱している高齢者の免疫機構の強化や二分脊椎のような神経管欠損症のリスク低減に効果があるということが記載されている。

100頁以上もある「The Benefits of Nutritional Supplements」という報告書は、マルチビタミンやその他のサプリメントによる健康への効果に関する、10年以上にわたるより科学的・有意な研究のレビューである。この中では抗酸化物質(ビタミンCとE)、カルシウム、ω-3系長鎖脂肪酸(魚油)、ビタミンD、ビタミンB6、B12、葉酸などが取り上げられている。

多くの医学的・科学的研究が行われ、健康増進や疾病予防に対するサプリメントの役割についての強力な証拠が急速に蓄積されている」とCRN副所長であり、この報告書の執筆者でもあるAnnette Dickinson博士はコメントした。
彼女はまた「この蓄積された大量のデータには、医療従事者が患者にサプリメントの日常的摂取を推奨する必要性が示されている。 健康な生活をもたらすため、サプリメントの摂取を開始するのに遅すぎるということはないが、長期間継続摂取による効果は大きいという証拠があるのも事実である。 1日10セントの投資で健康増進を助けてくれるサプリメントを購入できる。」とも述べた。
 
報告書の要約
子供を産む可能性のある女性全てが葉酸が含有されているマルチビタミンを摂取すれば、二分脊椎のような神経管欠損症の発症率が70%低減される可能性がある。
高齢者のマルチビタミン・ミネラルサプリメントの日常的摂取は、免疫能の改善、感染症の低減、疾病発症期間を半分短縮などの効果が考えられる。
カルシウムとビタミンDの摂取は高齢者の腰骨骨折の発症率を少なくとも20%低減できる。 つまりアメリカにおける骨折者を毎年4〜5万人減少でき、年間15〜20億ドルの医療費削減につながる。
健康や食生活に対する予防的-東洋的なアプローチによる医療費削減の可能性は大きい。 1997年の分析では、心血管系疾患・卒中・腰骨骨折の発症が5年間遅れていたら、アメリカにおける医療費は年間890億ドルが節約されると予測された。
マルチビタミン摂取はほとんどの人に効果があるが、それ以外のサプリメントは個々の年代や性、ライフスタイルに合わせて選択されるべきである。 例えば、カルシウムは男女ともに大切であるが、特に子供にとっては骨密度強化のために、高齢者には骨密度を保つために重要である。
   
「栄養素サプリメントの健康に対する効果を支持する科学的証拠は、近年劇的に増加している。 我々はこれらの情報を医療従事者や企業・消費者に伝えることにより、人々の理解を深めることができる。 サプリメント摂取はまた高齢化に伴い増加している医療費の削減をもたらす。」とボストンにあるタフツ大学のJeffrey Blumberg教授は言う。
Dickinson博士は以下のようにもコメントした。「年齢や健康状態に関係なく全ての人がバランスのとれた食事を心がけるべきであるが、現実に実行できている人は少ない。 健康増進や疾病予防における多くの研究の焦点は食習慣の改善であり、医学・科学的領域では栄養素サプリメントが果たす役割についての認識が増加している。 多くの調査によると、健康な人も含めてほとんどの人で、栄養素摂取量が栄養所要量を下回っている。 サプリメントは我々が摂取するべき栄養素と実際に摂取している栄養素の間を埋める役割がある。」
 

Home Top

 

(c)Copyright Vitamin Information Center since 2000 December