高齢者における認識能に対するビタミンの効果
                      Ranjit Kumar Chandraら、Nutrition 17: 709-712, 2001より

 
目 的
ビタミンおよび微量元素の、健常な高齢者の認識能へ影響を及ぼす量を測定する。
 
方 法
無作為二重盲検試験
対象: 65歳以上の男女 96名
ビタミン・微量元素サプリメント摂取群、プラセボ摂取群
サプリメント: ビタミンA 400RE当量、β-カロテン 16mg、ビタミンB1 2.2mg、ビタミンB2 1.5mg、ナイアシン 16mg、ビタミンB6 3.0mg、葉酸 400μg、 ビタミンB12 4.0μg、 ビタミンC 80mg、 ビタミンD 4.0μg、 ビタミンE 44mg、 鉄 16mg、 亜鉛 14mg、 銅 1.4mg、 セレン 20μg、 ヨウ素 0.2mg、 カルシウム 200mg、 マグネシウム 100mg
プラセボ: カルシウム 200mg、 マグネシウム 100mg
摂取期間: 12ヶ月
評価項目: 短期間記憶試験、長期間の記憶などを含む認識能試験
 
結 果
86人の対象者全てが1年間の試験を終了した。 サプリメント摂取群は、長期間の記憶力以外の全ての認識能試験で有意な改善がみられた。血中濃度が標準以下の人は認識能試験の点数も低かった。
 
ま と め
ビタミン・微量元素のサプリメント適量を1年間摂取後に認識能が向上した。このようなサプリメントは、認識能やQOL、また日常生活活動能力向上のためにも、全ての高齢者への提供を推奨する。このような栄養面からのアプローチは、アルツハイマー症予防にもつながる。

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